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2018.10.29
ワイン会レポート
北海道のチーズでワインペアリング
・開催日:2018年10月28日(日)
・会 場:チーズフォンデュ&ワイン円山別邸
ワイン会の前半では、酪農王国北海道で造られているナチュラルチーズを使って、タイプ別にチーズの特徴を解説。
そして、円山別邸がセレクトした6種類のワインを使ってチーズがどれだけ美味しく変化するのかを体験して頂き、ワインの持つ役割や組合せるペアリングのコツ・ポイントなどをお話させて頂きました。
後半では、前半でご紹介したチーズを使った料理のミニコースを御用意。参加者の皆様でご歓談頂きながら、料理とワインのマリアージュを体験して頂くワインペアリングディナーを過ごして頂きました。
御参加頂いたみなさま、誠に有難うございました。
<ワインリスト>
○Ochagavia Late Harvest 2015
オチャガビア レイト ハーヴェスト
○LaCheteau Haut Poitou Sauvignon Blanc Les Cimes 2016
ラシュトー オー・ポワトー ソーヴィニヨン・ブラン レ・シーム
○Ménage à Trois Gold Chardonnay 2016
メナージュ・ア・トロワ ゴールド シャルドネ
○Graham Norton’s Own Pink by Design Rosé 2017
グラハム・ノートンズ・オウン ピンク・バイ・デザイン ロゼ
○Alamos Malbec 2017
アラモス マルベック
○Cave St Pierre Dole du Valais Réserve des Administrateurs 2015
カーヴ・サン・ピエール ドール・デュ・ヴァレ レゼルヴ・デ・ザドミニストラトゥール
<チーズリスト>
○フレッシュタイプ
モッツァレラ-村上牧場(せたな町)
○シェーブルタイプ
十勝シェーブル・炭-ランランファーム(清水町)
○白カビタイプ
雪-共働学舎新得農場(新得町)
○青カビタイプ
江丹別の青いチーズ-伊勢ファーム(旭川市)
○ウオッシュタイプ
ロビオーラ-白糠酪恵舎(白糠町)
○ハードタイプ
コタン-冨田ファーム(興部町)
<ペアリングディナー>
○前菜にソーヴィニヨンブラン
・炙り帆立とモッツアレラのマリネ仕立て
・焼きシェーブルのカナッペ
○パスタにシャルドネ
・ブルーチーズとスモークベーコンのクリームパスタ
○魚介料理に爽やかなロゼ
・秋鮭のグリルに白カビチーズ入りラタトゥイユを添えて
○肉料理にマルベック
・合鴨コンフィにハードチーズとバルサミコのソース
<ミニゲーム大会>
問題1:ブラインドテイスティングでブドウ品種を当ててください。答えは次の中から5択。
1)カベルネソーヴィニヨン 2)メルロー 3)シラー 4)ピノノワール 5)サンジョベーゼ
問題2:このワインの生産地はどこでしょう?国名を当ててください。ヒントは無し!
答え→問題1:2)メルロー 問題2)チリ
2018.09.24
KFCに逢わせたいワインたち
先日、お客様のワイン会にてケンタッキーフライドチキン(KFC)に合うワインをご提案させて頂きました。
今回、円山別邸がワインセレクトをするにあたり留意したポイントと、セットリストをアップします。
ワインは料理をより美味しくする為の飲み物。
皆様でしたら、KFCにどのようなワインを逢わせてあげますか?
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重視をしたポイントは
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①お手軽な価格でフレンドリーなワインであること
KFCは気軽に楽しめる国民的人気フードなので、ワインも気軽に楽しめるワインを。
②ワイン(ブドウ品種)の特徴が分かり易いワインであること
ワイン会での実食後、お気に入りのペアリング(組合せ)に出逢えた時、同じタイプのワインを探し易いようにする為。
③KFCを美味しくする調味料の役割を果たすワインであること。
合うワインとは「邪魔をしない」「喉を潤すだけ」のワインでは無く、「より美味しくする」ワインであること。
そして、あくまでもワインは引立て役であり前面に出過ぎない事。
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ペアリングワイン(左から順)
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○Michel Torino Coleccion Trrontes
・生産地:アルゼンチン
・品 種:トロンテス
・タイプ:白、辛口
・特 徴:ジャスミンティを想わせる特徴的なフレーバー。全体的には穏やかで優しい味わい。アルゼンチンを代表する白。
ハーブティを飲みながらKFCを食べるイメージ。
○SILENI
・生産地:ニュージーランド
・品 種:ソーヴィニヨン・ブラン
・タイプ:白・辛口
・特 徴:グレープフルーツに似た柑橘系の香りと、キリッとした爽やかな酸味が特徴的。国際品種で代表的な白ブドウの1つ。
KFCに上質な柑橘を絞りかけて食べるイメージ。
○Stori Marani
・生産地:ジョージア(グルジア)
・品 種:ルカツィテリ
・タイプ:白(オレンジ)・辛口
・特 徴:ほど良い熟成香と、穏やかなタンニン(渋み)、旨みをともなう果実のコクを持つ白。世界で話題のオレンジワイン。
KFCの皮の旨みに、オレンジワインのコク・旨みを調和させるイメージ。
○KOURTAKI RETSINA
・生産地:ギリシア
・品 種:サヴァティアノ
・タイプ:フレーヴードワイン・白・辛口
・特 徴:樹脂系の特徴的な爽やかな香り。木々の樹皮を想わせるスッキリとした香り。脂質のある料理との相性が良い白。
KFCのスパイスの香りと美味しさに、樹脂系の爽やかさをアクセントとしてプラスするイメージ。
○グランポレール北海道
・生産地:日本
・品 種:ツヴァイゲルトレーベ(余市産)
・タイプ:赤・辛口
・特 徴:北海道を代表するブドウ品種のひとつ。全体的に軽やかでバランス良く、程よい酸味と溶け込んだタンニンが心地良い赤。
KFCのジューシーな脂質と、程よい酸味とシルキーなタンニン(渋み)が口中で調和するのを楽しむイメージ。
○MEDICI ERMETE Quercioli Reggiano Lambrusco
・生産地:イタリア
・品 種:ランブルスコ・サラミーノ、ランブルスコ・マラーニ
・タイプ:赤・弱発泡・やや辛口
・特 徴:名門メディチ家一族が誇るハイコスパのランブルスコ。イチゴキャンディのような可愛らしさとバラのような美しさを兼ね備えたアロマ。
ビールやコーラを飲みながらKFCを食べた事がある方は多いはず。その延長線上の向こう側をイメージして。
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以上が今回、円山別邸が提案をさせて頂いたKFCに逢わせたいワインです。
皆様はどのようなワインとの組合わせが美味しく感じる事でしょうか?
好みのペアリング(組合せ)を探す楽しさは、ワインが持つ大きな魅力の1つです。
ぜひ、皆様ご自身でも色々とお試しになって下さい。
とっても楽しいですよ(^-^)
2018.09.12
見学リポート~滝川新生園さん~
今回の記事は、とっても美味しい『あいがも』を肥育・加工している
『滝川新生園さん』の見学リポートです。
9月6日に起きた北海道胆振東部地震から
円山別邸では節電と併せて自家用車も極力使わないように努め、
給油もせずに温存しておいたガソリンを使って、
かねてより予定していた「滝川新生園さん」の施設見学に行ってまいりました。
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滝川新生園さんについて
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まずは施設長をされている社会福祉法人 滝川市社会福祉事業団の山本常務理事に
わざわざお忙しい中でお出迎え頂きまして、『滝川新生園さん』のあいがもについてお話をお伺いしました。
もともとは他の民間経営者が昭和48年から始めたのが始まりで、のちに振興公社が事業を行ない、
その後平成14年から滝川市社会福祉事業団が関連事業の一つとして受け継ぎ
「障がい者の就労訓練の一環」として『あいがも』の肥育・加工生産を行いるいそうです。
途中で事業の中断もあったそうですが、再開を果たし今日では滝川市の特産品としてお土産用の販売されており、滝川市内や近郊の飲食店で合鴨料理を味わう事が出来ます。(もちろん円山別邸でも)
あいがもはマガモとアヒルの交配種で、こちらで肥育されているあいがもはイギリス発祥のチェリバレーだそうで、上品な赤身の味わい、そして脂身の豊かな甘みとコクが特徴的な品種です。
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あいがもの飼育について
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あいがもの飼育場は滝川市江部乙町(えべおつちょう)にあり、
あいがもに出来るだけストレスを掛けないように365日間体制で優しく見守りながら
井川園長と障害を持つスタッフの10数名で育てられています。
飼育場スタッフの皆様といっしょに記念写真
お忙しい中有難うございました!
以前迄は牛や鶏が専門だったという井川園長(後列、左から二人目)によると、
あいがもは大変デリケートでストレスを掛けずに健康な状態で飼育するのは非常に難しいと話されていました。
本当にご苦労が多いようで、約2ヶ月の飼育期間中で特に生後10日迄は
その後の成長を決める本当に大切な時期なのだそうです。
あいがもは密集してしまう事があるらしく、
別作業中で少し目を離した際に「約70羽のうち20羽以上が圧死してしまった」という痛ましいお話もして下さりました。
また、ある程度成長したあいがもは何かの拍子で転んでひっくり返えってしまうと
自力では起き上がれずに死んでしまうらしく、いつも気掛かりだとも。
そんなあいがもたちは、綺麗なもみがらが敷き詰められた広い飼育場にいました。
10日ごとの生育期間に区切られたスペースは比較的ゆったりとしていて、
生育期間別に餌場の高さを調整することで食べやすくしてあったり
外敵の侵入を防ぎながら通気を良くして新鮮な空気を循環させたりと、様々な工夫が施されていました。
あいがもが少しでも快適でいられるよう環境作りを常に考えて実行をし、試行錯誤の毎日だそうです。
生後約40日ほど
生後60日近く
こうして大切に育てられたあいがもたちは、
生後約60日が経つと飼育場から車で約15分の場所にある赤平市の加工場へ運ばれて製品化されます。
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あいがもの加工
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滝川新生園 赤平工場
こちらで直接購入することも出来ます
こちらの加工場では数名のスタッフさんで加工・在庫管理・受注発送が行われていました。
状況によっては飼育場の応援へ行ったり、向こうから来て頂く事もあるらしく、
全スタッフで飼育から加工まで一貫生産がされています。
田中と同じく写真が苦手?
ちょっと硬い表情になってしまった加工場スタッフのお二人です。
忙しい中であちらこちらとご案内頂き大変お世話になりました。
左側:管理・発注を全てコントロールしている重要な存在の松本さん
右側:3年目で一生懸命に勉強中という久保さん
久保さんによると『障害を持つ飼育場のスタッフは真面目で丁寧。
専門分野は本当にとても詳しく、私は適わないので勉強中です』というお話しもして下さりました。
加工場では主に「屠鳥→毛抜→解体→発送・保管」という作業工程を行っています。
今回の見学では、ご好意によりほぼ全ての工程を見学させて頂きました。
本当に感謝の言葉もありません。
いつも円山別邸に納品して頂いた際に感じていた疑問の1つに「皮の綺麗さ」がありました。
羽や毛が生えていたはずの皮が、どうしてこんなに綺麗な状態で納品して頂けるのだろうか?
はたしてどのような凄い機械を使っているのだろう?と。
その答えは、なんと『手作業』でした!
4段階で行われる毛抜き作業で、最初の一段階は機械によって加熱洗浄と大まかな羽の除去。
その後は驚くことに全て手作業です。
ローラー掛け→蝋ワックスで除毛→ピンセット仕上げ、全て手早く丁寧に手作業をされていました。
数十年というベテランスタッフさんのお話では
『季節やその日によっても状態は変わるので注意が必要。
様子を見ながら皮などに傷を付けないよう心掛けて作業をしています』との事。
全ての工程を通して、手際がよく作業スピードはとても早いのですが、
肉へ細やかな注意を払っている様子がはっきりと見て取れます。
手作業をすることで気付いた加工場での情報を飼育現場へフィードバックすることが、
より良い質に繋がっているようです。
『けっこうハッキリ言っちゃうんですよ(笑)』と、管理スタッフの松本さん。
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食べれる場所・購入方法
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円山別邸(田中)が初めて新生園さんからあいがもを取り寄せて試作・試食した際
「何故いままで知らなかったのだろう?」と自分の勉強不足を恥じたくらい美味しいと感じました。
ですが、まだ滝川市以外ではさほど流通・市販されていないようです。
現在、円山別邸では滝川新生園さんの合鴨をコンフィとして一部コースで提供しておりますが、
滝川市内のそば屋さんやレストランなどの飲食店で食べることが出来るほか、
直接連絡をして郵送して貰う事も可能だそうです。
左:カットしてそのまま食べれるレアスモーク
右:あいがもの特徴でもある鮮やかな赤身のロースフィレ
新生園さんのあいがもを使った合鴨重
~ホテル スエヒロ(滝川市)のレストランにて
新生園さんのあいがもを使った骨付きコンフィ(円山別邸)
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見学を終えて
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今回の見学でひしひしと感じた、スタッフみなさんの「優しさ」。
それが作業ひとつひとつの「丁寧さ」へとつながり、
その丁寧さが「美味しさ」となって表れているのだと分かりました。
滝川の特産品「あいがも」は、
夕張のメロン、羅臼の秋鮭、虎杖浜のたらこ…などなど、
北海道を代表する名産品に並ぶ一品だと
円山別邸(田中)は思っています。
まだ食べた事の無い皆様は、ぜひ一度お試し下さい。
できれば、円山別邸で!(笑)
◆滝川新生園(飼育場)
北海道滝川市江部乙町725−1
0125-75-6363
◆滝川新生園 赤平工場
北海道赤平市共和町199-13
0125-74-6156
▼滝川新生園ホームページ
http://www.hokkaido-hukushi.jp/sale/#